文献管理ソフト『Zotero』とiPadの連携を考える。
さて、前回の記事で文献管理ソフトをZoteroに移行したわけだが、この二ヶ月のところ特に問題なく運用出来ている。
さて、現在自分の論文周りの環境は以下の通り
DPT-S1とiPadの使い分けが難しいところだがあまり突っ込んではいけない。
まず全ての環境で論文のpdfを同期したいため、クラウドサービスとしてBoxを使う1。Zoteroとの連携については一つ前の記事を参照。
これでおしまい、といけばいいのだが残念ながらZoteroにはiPad向けの公式アプリが提供されていない。のでこの代替手段を考えなくてはいけない。
一応、Zotero対応を謳うアプリとして『PaperShip for Mendeley & Zotero』があるが、このアプリをZoteroで使うとクラウドとの同期で問題が起こることが分かっている。(参考URL:ちゃんと使えるような名前を付けておいて使えないとはなんともヒドイ。)
じゃあどうするかというと、今論文のpdfは全部Boxで管理していることを思い返せばBoxのアプリを使うのが一番無難な解決策として浮かぶ。
検索性が落ちるのではないか、と思うかもしれないがpdfの名前を適当にリネームしておけば著者名かタイトルのキーワードで割と対応出来る。
さてiPadでも自分の書庫の論文にアクセスして読めるようになった。最後にせっかくapple pencil対応のiPadを買ったのでこれでガシガシ論文に書き込みを出来るようにしたい。
残念ながらBoxのアプリではpdfの閲覧までは出来るが手書きによるアノテーションには対応していない。
iPad用の主要なノートアプリはクラウドとも連携しているので自分の好きなアプリと連携すればいいが、個人的にはアプリと連携するとノートアプリ上でのpdfが見かけ増えて管理がややこしくなるので却下。(論文pdfと手書きノートは別々に管理したい。後移行したときの整理がめんどい。)
代わりにiOS11で追加された公式のファイル機能を使う。これはクラウドサービスとも連携しているのでBoxとの連携をオンにする。するとBox上のディレクトリがiPad上で見えるようになるし、pdfももちろんapple penを用いてアノテーションを入れることが可能。 なんとも素晴らしいのが、こうしてiPadから論文に入れた書き込みが即同期されるためPCで見ていてもすぐに論文への書き込みが反映される。でこれはzoteroと紐付いているため、PC上でzoteroからpdfにアクセスしても書き込みが反映されているというわけ。素晴らしい。
ちなみにDPT-S1も論文に書き込みが出来るのだが、この時の同期が一方通行という問題点があるので、2つを並行して使うと問題が起こりそうな気がするけどここでは見なかったことにする。SONY頑張ってくれ。
問題点はBoxにフル依存しているためネット環境がないとそもそもファイルにアクセスが出来ないことが、このご時世そんなことにはまぁ滅多にならないので大丈夫であるはず。
こうして頑張ってiPadで論文を読み書きする環境を構築したのだが、個人的にはあの液晶を長時間凝視するのがやっぱりしんどいのでちゃんと読むときはデジタルペーパーを使っているというのが最初に挙げたとおりの現状である。
apple pencilの書き心地は素晴らしいのでメモやノートを取ったり手計算をするのが主なiPadの役割となっている。
おわり。