文献管理ソフトを『Zotero』に移行した
新年度である。
これと言って生活に変化があるわけではないけれども、節目ということで身近なものを見直して部屋の模様替えをしたり寝具を新調した。
同じ様に院生に取って身近な存在である文献管理ソフトだが、環境を変えたいなぁとここ一年くらい思っていたのでこの機会に思い切って移行した。
今まで使っていたのは『ReadCube』で、これも中々使いやすいのだけど細かなところで不便があった。
まず自分が文献管理ソフトに求めることを挙げると、
- 文献情報と論文のpdfファイルが紐付けられて、異なる環境でも同じ情報を参照できる
- グループ分けやタグを使って論文を分類できる
- pdf及びメタ情報の読み取りが容易にできる
ことである。
『ReadCube』を長らく使っていてここが不便だなぁと思ったのは
- ソフトのビューワーが貧弱(hyper linkが機能しない場合が多い、読み込みが非常に遅い)
- ソフト付属の論文サーチ機能が微妙(これは主にGoogle scholarのせい)
- webクリッパーで論文を読み込むときもメタ情報抽出に失敗することが結構起こる
2番目について、ReadCubeのサーチで使えるエンジンはPubMedもしくはGoogle Scholarのみなのだ。自分の専門分野的(数理)にPubMedは使わないし、Google Scholarは目当ての論文をピンポイントに出すのが難しい。INSPIREもしくはarXivから検索できたらめちゃくちゃ便利だったのに。
さらに細かくいうと、webクリッパーで読み取ったpdfは最初クラウド上にいくため読もうと思ったらまたローカルに落としてこないといけないのがだるい。*1
『Mendeley』については、単に文献情報をしまっている書庫としてのみ使うならばまぁまぁ使い勝手が良さそうなものだが*2、書庫の内容が増えると同期が非常に重くなるので使う気になれないのだ。
というわけでどうしたもんかと思って他のソフトを探していて良さそうだなと思ったのが『Zotero』。 Win、Mac、Linux全てに対応していてサードパーティーのアドオンなどが使えてカスタマイズも効くのも良し。 詳しくは下のブログにとても詳しく紹介してあるので見て下さい。
移行も『ReadCube』のライブラリをbibファイルに書き出してインポートすれば良し。pdfファイルは読むときに適宜ダウンロードして紐づけすればOK。もしくは元々あるpdf群をそのまま追加して後からメタ情報追加でもよい。
上のブログに書いてある設定を使えば異なる端末上で同一のpdfを扱えるのが良い。
普段の使い方は、
例えば新着論文だったらarXivのnew listの気になるものを、昔の論文ならINSPIREで探してきてWebクリッパーで書庫に追加すればメタ情報を抽出した後自動でリネームしてDropboxなど好きなオンラインストレージ上のフォルダにpdfを保存までやってくれる。 後は各端末で読んでアノテーションを付けたり。
因みに『Zotero』では書庫に自分でノートを追加出来るので読んだ論文のメモやタブレットで書いた手書きノートなども一緒に紐づけてくれるので捗りそう。
というわけで暫くはこんな感じで運用しようと思う。